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『血液と石鹸』リン・ディン

2004年発表の短編集。
作者さんはベトナム、サイゴン生まれ。12歳の時にアメリカに移住されたそうで。
“ベトナム系アメリカ作家”という事になるようです。

長くても10ページくらい、一番短いものだとたったの5行という極端に短い短編が、37本収録されておりました。

5行って!と一瞬思ってしまいそうですが、この作者さんは元々詩人なんだそうで。
だからなのか、言葉の選び方や掛け合わせ方がすごく面白くて、
一行一行「へぇ〜。面白い単語の使い方するなぁ」と妙に感心してしまい、繰り返し読んでしまいました。

大半がベトナムを舞台にした作品なんですが、なんというか…ベトナム人の書き方がえらい自虐的でしてね。
「おいぃぃ!何かもっとベトナム人のいいトコあったでしょうよぉぉ!」
と突っ込まずにはいられませんでした。

もちろんアメリカを舞台にした短編も収録されています。
その中でのアメリカ人の書かれ方も
「リン・ディンさんの舌はポイズンで出来ている」
…という感じだったので、何かもうそういうブラックな作風の方なんだと思います(笑)

アメリカとベトナムの中間に立ち、冷静かつ皮肉っぽい目で両者を観察し、文にする。…という移民作家ならではの技…というか特権?を最大限にいかした短編集だなと思いました。

全体的にシュールで面白かったです。


リン・ディン.jpg











日々拍手とコメントをありがとうございます!

★ラムネさん、ウケてもらえて光栄です。正露丸にされた甲斐があったってもんです(笑)
オススメもありがとうございます!とっても面白そう…!


author:藤方まゆ, category:読書, 17:55
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色々読んだよ

お前はあれか。活字を食べる妖怪か。
そんな感じでモサモサと本を読んでました。

活字の山.jpg

『エデンの東』面白かったー!
1〜3巻でえがかれた2組の家族の物語が、4巻にて語られるある双子の兄弟と、その父親の物語に繋がって行き、
一つの大きな答え(エンディング)に向かっていく構成に「うひょー!すっげー!」と感動でした。
文学というか大衆小説…いや大衆文学…?という感じで読みやすかったし。
これはいいな。これは大好きですわ。

あと新潮クレストブックシリーズがどれも読みやすかったです。

『西の魔女が死んだ』は中学生の女のコにオススメしたいな、と思いました。

ガルシア=マルケス、夢野久作、リン・ディンなんかも黙々と読々。

そのうち『ユリシーズ』に挑戦してみたいと思っているんですけどね…。
でも何か…パラッとめくってみるだけで、なかなか「よし!読むぞ!」と踏み切れないです。
(あの分厚さと意味不明さは、絶対わざとだと思う)


author:藤方まゆ, category:読書, 14:20
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『キュリアス・マインド‐ぼくらが科学者になったわけ‐』

『蠅の王』『消去』と、
夢も希望もありゃしない…俺の人生死ぬまで皆既日食…薄暗いったらないよ…ヒヒ…
てな感じの小説を続けて読んだので、今度はもっと気楽な本を読もう!と思い、出してきました。

キュリアス・マインド.jpg
超でかい本です。
(番長さま5巻と比較〜番長さまのアピールも兼ねてますが、何か問題でも〜)


世界を代表する27人の科学者さん達が、それぞれ
「自分がかつてどんな子供だったのか」
「なぜ科学者を志したのか」
「葛藤や失敗はあったのか」
というような質問に答える形で、エッセイを書いてくれました。その27本のエッセイが詰まった、少年少女の為の本ですね。


27人27様。わかりやすくて面白かったです。


「祖父も祖母も、父も母も、叔父も叔母も従兄弟もみーんな科学者・学者・医者!な一族に生まれました。
ノーベル賞をとった人もいます。
だから何かもう環境です。環境でいつの間にか科学者を目指していました。てゆーか気づいたらなっていました」
…というような人もいれば、

「子供の頃になんか知らんが急にゴリラに魅せられ、じろじろ見ているうちに最終的に自分もゴリラになりたくなり、霊長類の事を調べまくっていたら、生物学者になっていた」
という人もいたり。

理由は色々。
でも皆さん、「なぜ?」と思ったらとことんまで調べる。勉強しまくる。という点が共通していましたねぇ。
やっぱり科学者は知識欲かぁ。


しかしそれにしても、皆さんのお話の中にお友達や知人として、フロイトやらパブロフやらアインシュタインやらの名前が普通に出てくるのにビックリしました。
彼らは伝記の中の人じゃないのか…!
ホントに存在してたのか…!(当たり前)


漫画家さん達は小さい頃、どんな子供で、何で漫画家を志したんでしょうかね。
みんなに聞いてまわったら面白そうだなぁ。


author:藤方まゆ, category:読書, 13:30
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『消去』トーマス・ベルンハルト

ベルンハルト.jpg

再読。
1986年。オーストリアの小説。
〜オーストラリアじゃないよ。オーストリアだよ〜

内容をなんと説明したらいいんだろう。
とりあえず、全編主人公の独白です。

自分の両親、兄、妹、そして生まれ故郷の事を語っています。
語っていますが、

『ボクの素敵なふぁみりぃを紹介するょ★きらきら☆』

みたいな内容じゃありません。
ひたすら家族への怨み辛みです。呪詛呪詛呪詛…です。家族が大嫌いなんだそうです。
大嫌いすぎて、彼らの住む国から、話す言語(ドイツ語)まで否定してます。
しかも改行がありません。どのページを開いても、ひたすら主人公の呪詛の言葉でびっっっっっちり埋まっております。
そ…そんなに嫌いか…とおののきました。

小説を読むというより、話を聞いてあげる、みたいな感覚でしたよ…。


愚痴の内容が具体的なので、もしやこれは作者さん自身の事なのでは?と思ったのですが、どうも違うみたいです。
完全創作だそうで。
創作でここまで主人公になりきって(?)怨み辛みを書ききるとは…。凄いな。何か壮絶だ。と思いました。


正直途中で、「まだその話続くの?もうよくね?」とぐったりしてしまった瞬間もあったんですが、
至るところにギラリと光る哲学が散りばめられていましてね。
それに「ほほぉ、そういう考え方もあるのか」といちいち反応していたら、いつの間にか最後まで読んでいました。


何か不思議な小説だったなぁ。
面白かったけど。


主人公が、「私はこの家族への憎悪を『消去』というタイトルの手記にしようと思う。
とにかく何かの形にしないと、私の中からこの感情が消去できないのだ」
というような事を言っていたのが印象的でした。
何かわかる気がするなぁ。それは憎悪に限らずだと思うよ。

author:藤方まゆ, category:読書, 13:25
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『蠅の王』ウィリアム・ゴールディング

MUSEのマシュー・ベラミーのインタビュー記事を読んでいたら、この小説の話が出てきまして。
「あぁ、何年か前に読んだなぁ」と思い出し、本棚から引っ張り出してきました。

ゴールディング.jpg

1954年。イギリスの小説。
ノーベル文学賞受賞作家さんです。


大戦中のイギリスから疎開をする少年達を乗せた飛行機が、敵の攻撃を受け無人島に不時着。
飛行機は大破し、パイロット等の大人達は死んでしまいます。
生き残ったのは数人の少年だけ。

その為、彼らは来るかどうかもわからない助けを待ちながら、自分達だけでサバイバル生活をする事に…。


最初は皆で会議を開いて、リーダーや規則を決めたり、
「狼煙をあげよう」「小屋を作ろう」と、計画しあっていたのですが、
少しずつズレがしょうじてきてしまい、ケンカをするように。

そして最終的に2つのグループに分裂。
対立し、争い、遂に殺人が起き、殺し合いをはじめてしまいます…


…という、『血みどろな十五少年漂流記』ってな感じの作品です。
(こうやって改めてあらすじを書き出してみると、凄い話だな…)
読むともう、心が瀕死になります。
(;´д`)

戦争から逃れる為に出てきた少年達が、結局自分達の戦争をはじめてしまう。
理性と本能。人間の心の奥底にある獣性。
加えて子供ゆえの無邪気な残酷さ。
う…うぅ…何かもう、恐ろしいわ悲しいわで足に来る(何で)
寝込む…!


サイモンという、ちょっと大人しめの少年がいるのですが、その子のキャラクターがとってもよかったです。
彼と『蠅の王』の対話のシーンが印象的で、心臓にぎゅぐぅ〜っと来ました。



映画になっているそうで、見てみたいのですが…
ちょっと気合い入れないと手にとれないわ…


author:藤方まゆ, category:読書, 14:05
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