MUSEのマシュー・ベラミーのインタビュー記事を読んでいたら、この小説の話が出てきまして。
「あぁ、何年か前に読んだなぁ」と思い出し、本棚から引っ張り出してきました。
1954年。イギリスの小説。
ノーベル文学賞受賞作家さんです。
大戦中のイギリスから疎開をする少年達を乗せた飛行機が、敵の攻撃を受け無人島に不時着。
飛行機は大破し、パイロット等の大人達は死んでしまいます。
生き残ったのは数人の少年だけ。
その為、彼らは来るかどうかもわからない助けを待ちながら、自分達だけでサバイバル生活をする事に…。
最初は皆で会議を開いて、リーダーや規則を決めたり、
「狼煙をあげよう」「小屋を作ろう」と、計画しあっていたのですが、
少しずつズレがしょうじてきてしまい、ケンカをするように。
そして最終的に2つのグループに分裂。
対立し、争い、遂に殺人が起き、殺し合いをはじめてしまいます…
…という、『血みどろな十五少年漂流記』ってな感じの作品です。
(こうやって改めてあらすじを書き出してみると、凄い話だな…)
読むともう、心が瀕死になります。
(;´д`)
戦争から逃れる為に出てきた少年達が、結局自分達の戦争をはじめてしまう。
理性と本能。人間の心の奥底にある獣性。
加えて子供ゆえの無邪気な残酷さ。
う…うぅ…何かもう、恐ろしいわ悲しいわで足に来る(何で)
寝込む…!
サイモンという、ちょっと大人しめの少年がいるのですが、その子のキャラクターがとってもよかったです。
彼と『蠅の王』の対話のシーンが印象的で、心臓にぎゅぐぅ〜っと来ました。
映画になっているそうで、見てみたいのですが…
ちょっと気合い入れないと手にとれないわ…